中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
<< November 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 文中の漢字79 | 最新へ | 敬語の問題 >>

古文の言葉55

 次の古文を読んで、問いに答えてみましょう。

 寛永のころ、大村町に布屋了心といふ者あり。唐土船(もろこしぶね:中国からの船)よりもて渡る沈香(ぢんかう:ジンチョウゲ科の高木)を商ふことを恒の産(職業)とす。唐土人の知りたる(知り合い)があまたありて、年ごとに持ち来るを買ひ取り、品を分かち選び売りて、その利を得て生業となせり。
 あるとき沈香一籠買ひ取り、もて開き見しに、沈香の中に伽羅(きゃら:沈香の中で最上のもの)一本混じりてありしを見出しつつ、驚きて急ぎその主なる唐土人に返したりければ、甚(はなは)だ喜び感じて、日本の賢人(道徳的に優れた人)なりと敬ひ尊びたりとかや。
 かやうの人様なりしかば、唐土人にも頼もしくまことある人なりと思へるありて、一年入津せし船の旅より館と頼みなんとて、船主より了心が名を公へ書き付け差し上げはべりしかば(船主から旅館を任せる者として了心の名前を手紙に書いて役所へ差し上げると)、やがて「布屋了心」とて召し出され、「船主の願ひのごとくなんぢを旅館に免許あるべし(お前の家を旅館として許可しよう)」と仰せごとありし。
 そのころ長崎に来(きた)れる唐土船はいづれも因(ちな)(しきたり)にしたがひ商家を旅舎と定めありて、その荷物ことごとく宿の主のまかなひにて(旅館の主人が取り扱うことになっていたので)、徳を得ること山のごとくにて、一夜がほどにも富むる身となることなれば、神に祈り仏に願ひても誰かは(誰もが)これをありがたしと受けざらん
 しかるにこの了心、官長(役所の長官)の仰せに答へていはく、「わが身もとより沈香を商ふをもて衣食豊かにして心常に安楽なり。この他世に何の望みなし。何ぞ異国の客を宿するの苦をせん」とかたく辞して、つひに退きぬ。この一つをもて余のありさま推し量るべし
(「長崎夜話草」 神奈川県公立高校 入試文より)

 長崎夜話草(ながさきやわぐさ)は江戸時代の作品です。誠実で欲の少ない商人について語られています。

 次の言葉の意味を書いてください。
1 かやうの人様なりしかば
2 ありがたしと受けざらん
3 何ぞ異国の客を宿するの苦をせん
4 余のありさま推し量るべし

答 え











答 え
1 このような人柄なので
2 ありがたいと受けるだろう
3 どうして異国の客を宿泊させる苦労をするでしょうか、しません
4 ほかの様子を推し量るのがよい


- | 中学からの作文・論文 ホーム | comments(0) | - | permalink

この記事に対するコメント

コメントする









中学からの作文・論文 プロセス
関連学習  コメント  メルマガ