中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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回文の例を分析

 次の文章には、回文はいくつあるでしょうか。また、それぞれの回文の構造はどのようになっているでしょうか。

 上から読んでも下から読んでも同じ綴りになる文句を回文という。<暖冬よ ちらちらちらちら蝶とんだ>。コピーライター土屋耕一さんの回文集『軽い機敏な仔猫何匹いるか』(角川文庫)に教わった。
 暮らしの長い冬を経験してきた勤め人の方々には、ようやくちらちらと蝶が舞い始めた、そんな心持だろう。今年の春闘は、自動車、電機など大手製造業の多くが基本給を底上げするベースアップ(ベア)を6年ぶりに実施することで決着した。
 政府の賃上げ要請に各企業が応えた結果であることから、<安倍のベア>といった「時事回文」も聞こえてきそうである。
 といっても大手に限った話で、働く人の約7割は中小企業に勤めている。冒頭の回文と同様に、山頂から眺めても山裾から眺めても同じように蝶が舞う春が来るまで、ほめ言葉の<安倍のベア>はお預けにしておこう。
 賃金は誰かの号令で上がるものではないが、景気は気のもの、弾む気分は伝染もする。回文は回文でも、中小企業に勤める人や非正規で働く人に<いかにも苦い>冬が続いてはデフレ脱出もおぼつかない。山裾の蝶を待つ。
(読売新聞 2014年3月13日朝刊 「編集手帳」 より)

答 え










答 え
暖冬よ ちらちらちらちら蝶とんだ
軽い機敏な仔猫何匹いるか
安倍のベア
いかにも苦い

 〔ゆき〕〔きゆ〕のような双対語だけで回文ができます。また、【たべた】のような対称語と、〔かし〕と〔しか〕の双対語を組み合わせることによって、回文を作ることができます。
例: 雪消ゆ  〔ゆき〕〔きゆ〕
    菓子食べた鹿  〔かし〕【たべた】〔しか〕

 1〜4の回文の構造を調べてみましょう。
暖冬よ ちらちらちらちら蝶とんだ
 〔だんとうよ〕〔ちらちらちらちら〕ち〔うとんだ〕  
軽い機敏な仔猫何匹いるか
 〔かるい〕〔きびんな〕【こねこ】〔なんびき〕〔いるか〕
安倍のベア
 〔あべ〕の〔べあ〕
いかにも苦い
 〔いかに〕も〔にがい〕  ← なまっています。

 1の回文は複雑で秀逸な回文です。このような例を示します。
夏まで待つな
 〔なつま(で)〕〔まつな〕 
このライオンおいらの子
 〔この〕〔らいお(ん)〕〔おいら〕〔のこ〕
たった今 鳥と小鳥と 舞い立った
 〔たったいま〕【とりと】こ【とりと】〔まいたった〕
口惜しや口惜し癪や癪
 〔くやし〕や〔くやし〕〔しゃく〕や〔しゃく〕


(参考)
 回文を作ろう1
 回文を作ろう2
 回文を作ろう3
 回文の構造を探る
 回文を作る
 回文の部品を作る


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