中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
<< May 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 国語の調査結果から作文 | 最新へ | 熟語を使った文章326 >>

古文の言葉280

古文 目次 >

 次の古文を読んで、後の問いに答えてください。

 ある修行者に、路次(道端)にて鷹野の大名(鷹狩に出た大名)、「お僧いづくへ」と仰せられた。「愚僧も存ぜぬ」「一段好いた返答ぢや。斎(とき:僧の食事)を申さう。あの森のうちにて、そんぢやうその家へ行きてお参れ」との給ふた。「愚僧ばかり参りては、いかが候はん(どのように思うでしょうか)」と申されたれば、裏差(うらざし:小刀)をぬいて、しるしに御やり候。これをもちて行き、思ひのまま斎を食うて、書きていでられた。
  ここにきし
  かかるおもひか
  たびの身に
  なさけある身を
  たのみてぞゆく
さて、殿屋形(大名の屋敷)へ御帰りありて、様子御たづねあれぱ、この 短冊を御目にかけ申した。よくよく思案して御覧ずれぱ、「小がたなたしかにおく」といふ、義理こもれり。歌の品に 沓冠(くつかぶり)の風情といふは、これなるべし。
(「きのふはけふの物語」 大阪府高 入試文より)

 「きのふはけふの物語は、江戸時代の笑話集で、作者は不明です。

 登場人物、場面、会話を示します。
 ・修行者(僧)
 ・大名
 ・(大名の)家の者
 鷹狩りに出た大名が道端で僧に会う。
大名 「僧、どこへ?」
「私もわかりません」
大名 「なかなかよい返答だ。食事を差し上げよう。森の家へ行きなさい」
「私だけ行くと、家の人はどう思うでしょうか」
 大名は小刀を抜き、印として僧に渡す。
 僧は小刀を持って行き、思うがままに食べて、一 首を書いて家を出た。
和歌の短冊(たんざく)
 大名が帰宅し僧の様子を尋ねた。家の者は、大名に短冊を見せた。大名は、よくよく考えて見ると、「小刀たしかにおく」という。義理もこもっていて、歌の品に沓冠(くつかぶり)の風情とは、このことである。


問題
 本文中の和歌について、説明した次の文の【 ア 】に人る内容を本文中から読み取って、現代のことばで具体的に15字以内で書いてください。また、【 イ 】に入れるのに最も適していることばを、本文中 から抜き出してください。
 この和歌には、意味のあることばを【 ア 】に詠みこむ【 イ 】という技法が用いられており、「小がたなしかにおく」という内容が読み取れる。
答 え











答 え

ア 和歌の各句の最初と最後の文字
  五七五七の各初めと終わりの字

  小刀 確かに置く
   こにき
   かるおもひ
   びの身
   さけある身
   のみてぞゆ  

イ 沓冠
(くつがぶり:くつは足、かぶりは頭から、下と上を表す)
ある語を、各句の初めと終わりに、一音ずつ詠み込んだもの。

JUGEMテーマ:学問・学校

- | 中学からの作文・論文 ホーム | - | - | permalink
中学からの作文・論文 プロセス
関連学習 コメント メルマガ