中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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仮説を実証する

 問いに対する仮の答えを仮説といいます。仮説が正しいであろうことを実際に証明することを実証といいます。実証するためには、推論によって結果を導き、推論結果と実際に合うか確かめます。

 仮説を実証する例として「アリの体内に”歩数計”」という新聞記事を引用します。記事には(青字)を付け加えています。

アリ体内に”歩数計”
巣穴までの距離 正確把握
(結論)
 アリは、歩数を数えることで、移動距離を正確に把握している可能性の高いことをドイツのウルム大などの研究チームが突き止めた。体内に”歩数計”を持っていることを示す成果で、30日付の米科学誌サイエンスに発表する。
(問い)
 アリは、巣に戻る方向を光で探る。しかし、巣までの距離をどう把握しているのかは謎だった。
(答え=仮説)
 研究チームは、距離測定は歩数で行うとの仮説を立て、アフリカのサハラ砂漠に生息するアリの脚の長さを変えて、実験した。
(方法)
 巣穴から10メートル離れた場所でエサを与えたアリを、.屮燭量咾鮹歿呂里茲Δ僕かせて、脚を長くする一部を切断して脚を短くする2燭發靴覆ぁ修裡碍欧吠け、無事にゴールの巣穴に戻れるか調べた。
(結果)
 その結果、竹馬を履き、歩幅が広がったアリは、ゴールを通り過ぎ、逆に短く歩幅が狭まったアリはゴール手前で立ち往生した。通常のアリはゴール付近で巣穴探しの行動をとった。脚の長さを変えたアリは慣れるにつれ、正確に巣に帰れた(。)
(解釈)
 (この)ことから、体内に歩数計を持つことが示唆された。
                   (『読売新聞』2006年6月30日朝刊)

 アリの実験での仮説・推論・実証の関係を説明します。アリが巣穴に戻るために歩く距離は、距離=歩数×歩幅 から計算できます。「距離測定をアリは歩数で行う」とすると(仮説)、巣穴まで戻る歩数は一定です。距離=一定×歩幅 となるので、歩幅が小・中・大のアリが巣に戻る距離は小・中・大になるはずです(推論)。そして実際に、推論どおりになりました(実証)。

 厳密にいうと、3種類のアリの「距離÷歩幅」が同じ(歩幅と距離が正の相関関係)になれば、3種類の歩数は同じと見なせ、アリは”歩数計”を持っている可能性が高いと実証できます。なお仮説が正しいと断言できないのは、すべてのアリで実験できないからです。

歩幅
距離 小(巣の手前) 巣の付近) 巣を通過)
歩数=距離÷歩幅 同じ 同じ 同じ


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