中学からの作文・論文

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「万能細胞」の新規性と有用性

 革靴のうしろを切り取って履いている友人がいます。駅の階段から滑り落ちてかかとを損傷しました。カニの薄い皮を使った治療のかいもなく、むけてしまった皮膚は元にもどりません。かかとが擦れないように、片方の靴を切り取っているのです。カニの皮のほかに、方法はないのでしょうか。

 再生医療の道をひらく「万能細胞」の作製に、京都大再生医科学研究所がマウスを使った実験で成功しました。読売新聞(2006年8月11日、12日朝刊)をもとに、この仕事(プロジェクト)の新規性、有用性、実験の論理についてまとめてみます。

1.新規性
 ES細胞は細胞に分化する万能性を秘めている。そのESP細胞に近いiPS細胞の培養に世界で初めて成功した。
(仮説)体を構成する普通の細胞を「リセット」して、発生初期の細胞が持つ万能性を備えさせる遺伝子がある。
(方法)4種類の遺伝子を、ウィルスを使って、マウスの尾から採取した細胞に組み込んで培養した。
(結果)
“乕羣挧Δ錬化鬼峺紊法■釘唳挧Δ隼た形態の細胞に分化した。
▲泪Ε溝瞭發把瓦戮燭箸海蹇■浬鬼峺紊某牲个箴嘆輯描反ァ軟骨などが入りまじった塊に成長した。
シャーレ上でも拍動する心筋や神経などの細胞に変化した。
(解釈)普通の細胞を「リセット」する遺伝子の万能性が実証できた。ES細胞に近い能力があり、iPS細胞と命名した。

2.有用性
 ES細胞を使わない再生医療の実現が期待される。
。蕋丕唳挧Δ論舷細胞を使わずに作製できる。ES細胞は受精卵や卵子を材料に作製するので、倫理的に問題がある。
 受精卵を材料にして人間のES細胞が作製されている。しかし受精卵を壊すのでドイツ・アメリカでは禁止されている。
 卵子を材料にしてクローン技術でES細胞を作ろうとしているが成功例はない。クローン人間の誕生につながると危惧されている。
■蕋丕唳挧Δ鮨祐屬任盧遒襪海箸できれば、患者と同じ遺伝子を持つ組織や臓器が再生でき、拒絶反応のない再生医療が実現する。

3.実験の論理
 「同じ哺乳類のマウスにいえることは、人間にもいえそうだ」という類推にもとづく。マウスの細胞を操作し、「リセット」できることが実証された。人間の細胞での実験の成果が期待される。

参考文献
1.読売新聞 2006年8月11日朝刊 (1)(2)
 皮膚から「万能細胞」 京大再生研が作製 生殖細胞使わず マウス実験 拒絶ない移植に道
 皮膚から「万能細胞」 細胞「初期化」 倫理問題回避
2.読売新聞 2006年8月12日朝刊 (3)社説
 「倫理に触れない」万能細胞の登場


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