中学からの作文・論文

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問題解決5−計画立案

 問題を解決する手段が見つかったならば、手段を評価し、実行計画を立案します。

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5.計画立案
 「クマが食糧を自然採取できるようにする」を解決する目的とすると、「単一針葉樹林を広葉樹との混交林にする」手段が考えられます。たとえば「クマはぎ」を応用します。その方法は、計画にしたがってスギなど針葉樹下部の皮をナタなどではぎ、立ち枯れさせ間引きします。
 計画立案の例を以下に示します。

 クマはぎ方式による自然林再生計画

1.適用
 クマ出没対策に関する。
 
2.目的
 クマをはじめとする野生動物が、食糧を自然採取できるようにする。

3.問題点
 奥山が植林され針葉樹林に変わった。これにより、食糧の自然採取が困難になったクマ(ツキノワグマ)は、食糧が得やすい里の周辺に生息域を拡大している。その結果、住宅地にクマが出没するようになった。
 これに対し、里周辺の茂みの除去や、柿・ゴミ・畑などがクマの食糧とならないように対策が講じられている。
 しかし、クマが食糧を自然の中で採取できるようにしなければ、クマ出没の根本原因はなくならない。一方、安価な輸入材によって林業は衰退し、植林の荒廃が進んでいる。

4.解決方法
 単一針葉樹林を広葉樹との混交林にする。そのために、植林したスギなど針葉樹下部の皮をナタなどではぎ、立ち枯れさせ間引きする。これにより、針葉樹林内に陽光が差し込み、広葉樹をはじめいろいろな木や草が自然に生長するようにする。

  △ △ ш △ △
   ш △ △ ш △
  △ △ ш △ △  △:針葉樹
   ш △ △ ш △  ш:皮をはがす木の例


5.効果
 自然林に近い状態になる。針葉樹の密度が低下し、樹林帯に太陽の光が差し込むと、下草が生え、鳥が増えて種が糞となってまかれ、やがて広葉樹などいろいろな木が育つようになる。たとえば、英彦山(九州)では、ひとかかえ以上ある杉が生える林内は明るく、杉の間には多くの植物が生え、野鳥の宝庫と呼ばれている。
 針葉樹を伐採し植え替えなくてよい。針葉樹を皆伐し、広葉樹を植えるには多大な労力や時間を要する。また皆伐すると、土砂崩れなど土壌流出の問題が発生する。立ち枯れによる間引き方式は、根が土を止める効果のあることが知られている。
 手軽で安全に作業できる。ナタを持って奥山に入り、針葉樹を間引くことは、山とかかわりのある人なら、費用・時間・技術などの点でさほど難しいことではない。チェーンソーなどの機械やはしごを使わなくてよい。

6.リスク分析
”兵
 皮はぎによる立ち枯れ率を極端に高めると、土砂崩れや土壌流出につながる。
 立ち枯れの木が朽ちて倒れる危険あるため、登山道などの周辺は避ける。
費用・時間
 個人単位で作業可能である。しかし急ぐ場合、多人数で行う必要があり、費用負担を解決しなければならない。
作業範囲・組織
 林業関係者の指導のもと、NPOやボランティアが正式な手続きを経て行うのがのぞましい。
ぞ霾鹽礎
 活動を広げるため、インターネットなどで情報の発信や交換をする。
セ故
 山中の作業なので、遭難や怪我、クマ・毒ヘビ・ヒルなどを予防する。
δ潅
 皮はぎの許可を得なければならない。
 植林地図、林道通行許可証、車、皮はぎ用具を用意する。


参考文献
1.金井塚 務:広島・細見谷渓畔林のツキノワグマ、自然保護11・12 No.494
2.米田一彦:四季・クマの住む森、中央法規
3.小出重幸:クマ被害 全国で急増、読売新聞 2006年11月1日
4.米田一彦:山でクマに会う方法、山と渓谷社
5.増井光子:自然観察と生態シリーズ 日本の動物、小学館


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