中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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論理構造の練習2

 主張と理由の論理関係を明らかにして、作文・論文を書く方法があります。思いついたことを書き連ねて結論に至る方法と比べ、なにを(主張)と、どのように(理由)が明快です。これから、練習問題1〜4の論理構造例を示します。

1.魚のなかまには長い旅をする種類がいる。たとえばサケは、産卵のために生まれた河川に帰ってくるし、ウナギは逆に、産卵のために南の深海に旅をする。マグロのなかまも、産卵のためや餌を求めて、広い海を回遊している。

 魚のなかまには長い旅をする種類がいる。
  サケは、産卵のために生まれた河川に帰ってくる。
  ウナギは逆に、産卵のために南の深海に旅をする。
  マグロのなかまも、産卵のためや餌を求めて、広い
  海を回遊している。


 解説:主張を、三つの理由が支えています。

2.一つの単語の意味を知ろうとするときに、単にその単語の、他の語による言い換えを学んで、「意味」としてはならないということである。一つの単語の「意味」を知るとは、その単語と潜在的な関係を保っている単語群の中にその単語を置き、その単語の位置を知ることだからである。

 一つの単語の意味を知ろうとするときに、単にその
 単語の、他の語による言い換えを学んで、「意味」と
 してはならない。
  一つの単語の「意味」を知るとは、その単語と潜在
  的な関係を保っている単語群の中にその単語を置き、
  その単語の位置を知ることである。

 解説:主張と、一つの理由から構成されています。このような場合、論理構造は不要です。

3.捕鯨はやめるべきである。クジラは絶滅の可能性があり、クジラでなくても食べる物はある。絶滅の可能性があるというのは、クジラは減少していて、家畜と違って再生産できないからだ。クジラ以外にも、肉・魚・野菜などの食べ物はある。

 捕鯨はやめるべきである。
  クジラは絶滅の可能性がある。
   クジラは減少している。
   家畜と違って再生産できない。
  クジラでなくても食べる物はある。
   肉・魚・野菜がある。


 解説:主張を理由づけし、その理由がさらに詳細化されています。論理構造から、「クジラは減少している」理由が示されていないことがわかります。

4.カール・ポパーの提唱した反証主義は、科学・非科学の線引きを反証可能性とした。ウィーン学団のうちたてた論理実証主義という科学の方法は、科学と非科学を厳密に区別するものではなかった。仮説から導出された帰結を観測データと照合し、たまたま得られたデータと帰結が一致したからといって、その仮説は論理的に正しいとはいえない。別のデータでは帰結と一致しない場合もありえるからだ。これに対し反証主義では、仮説からの帰結がデータと食い違うときには、「仮説は正しくない」と論理的に判断することができる。

 カール・ポパーの提唱した反証主義は、科学・非科学の
 線引きを反証可能性とした。
  ウィーン学団のうちたてた論理実証主義という科学の
  方法は、科学と非科学を厳密に区別するものではなか
  った。
   仮説から導出された帰結を観測データと照合し、た
   またま得られたデータと帰結が一致したからといっ
   て、その仮説は論理的に正しいとはいえない。
    別のデータでは帰結と一致しない場合もありえる。
  反証主義では、仮説からの帰結がデータと食い違うと
  きには、「仮説は正しくない」と論理的に判断するこ
  とができる。


 解説:実証と反証の厳密さをもとに、主張の理由づけがされています。なお実証は、あやしい後件肯定 〔(A→B)でB〕→A? にもとづいています。対する反証は、後件否定 〔(A→B)で−B〕→−A にもとづいています。


参考文献
〔1〕中村幸昭和:マグロは時速160キロで泳ぐ、PHP文庫
〔2〕大西 晋・浜西正人:類語国語辞典、角川書店
〔3〕浅田 彰・黒田末寿ほか:科学的方法とは何か、中公新書


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