中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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原因・結果・手段・目的の関係 2

 原因の否定表現によって、問題を解決する手短な方法がありました。これに対して思慮深い方法もあります。

 どの目的レベルを解決するかによって解決手段が異なります。たとえば、手段「里の近くで暮らさないようにする」の目的を上方に展開します。上位の目的が下位の目的を包含していると、上位の目的が実現できれば、下位の目的も実現できます。

       クマを未来に残す       目的
          ↑
     絶滅させないようにする    手段/目的
          ↑
  死傷者が出て駆除されないようにする 手段/目的
          ↑
     人を襲わないようにする     手段/目的
          ↑
     里に出没しないようにする    手段/目的
          ↑
  クマが里の近くで暮らさないようにする 手段

 目的が高くなるほど、手段は大がかりになります。「絶滅させないようにする」を目的にすると、動物園での飼育、狩猟禁止、保護地区の設定、生息数の科学的な把握と狩猟許可数の設定などが考えられます。「人を襲わないようにする」を目的にすると、ラジオや高音の鈴を鳴らして歩くといった簡単な方法もありえます。

 一般に、目的を実現する手段は複数あります。なぜならば、問題が「1原因→1結果」のような、単純な構造になっていないことが多いからです。 たとえば「部屋が暗い→快適でない」という問題で、「部屋を明るくする→快適になる」とは限りません。「部屋が汚い」または「部屋が狭い」などの原因もありえるからです。

    部屋が暗い \
    部屋が汚い ― 快適でない
    部屋が狭い /
       :

 快適にするには、部屋を明るくし、きれいにし、広くするなど複数の解決手段が必要です。このほかに部屋を替える方法もあります。このように、目的は複数の手段を含む(⊇)と考えることができます。

  目的 ⊇(手段1 ,手段2 ,手段3 ・・・ )

 「クマが里の近くで暮らさないようにする」を問題解決の目的としてみましょう。問題構造図から、その手段には「茂みができないようにする」、「柿・ゴミ・畑に来ないようにする」のほかに、「生息地を拡大しないようにする」があります。

 問題構造図
              ↓
里山や農地を放置
食糧を求め生息地域を拡大する
   ↓        ↓
茂みができるクマが里の近くで暮らす柿・ゴミ・畑がある
            ↓
          里に出没する


 目的は手段でもあるので、手段 ⊇(手段1 ,手段2 ,手段3 ・・・ ) から、手段を詳細化できます。

 クマが里の近くで暮らさないようにする(目的)
  茂みができないようにする(手段1)
   周辺住人が共同で茂みをなくす
   ボランティアによる里山整備を行う
   ヤギを放す
  柿・ゴミ・畑に来ないようにする(手段2)
   柿をもぎ取る
   ゴミを放置しない
   電流柵を設ける
  生息地を拡大しないようにする(手段3)
       :

 解決する目的レベルを決めたならば、その手段を複数列挙し、効果・費用・リスクなどの観点から手段を評価します。

 次回に続く


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