中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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兼好法師の主張

 女性は子どもを産む機械である、という失言が問題になりました。吉田兼好も徒然草の中で、失言に近いようなことを述べています。

 何事も、古き世のみぞ慕わしき。今様は、むげにいやしくこそなりゆくめれ(『徒然草』 第二十二段)。何事も、昔の時代に心ひかれる。今の時代は、ただただ品がなくなっていくようだ、という意味です。

 「今より昔のほうがよい」という考えが述べられています。しかし「どんなことも昔のほうがよい」という意見は、容易に反論されます。なぜなら、今のほうがすぐれている例を一つあげればよいからです。

 現代にタイムスリップして例をあげてみましょう。昔の公衆電話より、今の携帯電話のほうが品があるのではないでしょうか。タライや洗濯板が、電気洗濯機より品があるようには見えません。

 例外がなく、「どんなことも」「すべて」「いつも」「みんな」をつけて主張することは難しいといえましょう。矛盾の故事では、「どんな矛も盾をとおす」と言ったために、「矛をとおさない盾の存在」によって主張が矛盾してしまいました。

 そこで全面肯定や全面否定ではなく、部分肯定や部分否定で主張を表しましょう。「何事も」ではなく、「昔のほうがよいこともあれば、今のほうがよいこともある」という見方が現実にあっています。たとえば電卓を使わなかった昔のほうが、暗算能力が高かったといえましょう。しかし電卓を使うことによって、速く正確に計算できます。

 もし賛成か反対の作文を書くときは、部分肯定や部分否定を盛り込みましょう。反対意見を考慮した作文になるからです。例を示すので確認してください。

作文例:
 ワープロがなかった昔と、ワープロがある今とはどちらがよいだろうか。私は今のほうがよいと考える。ワープロがなかった昔は、今より漢字を手書きできたかもしれない。しかしワープロを使うと、速くきれいに文書を作成でき、デジタル情報で文書の編集・印刷・保管・送信ができる。漢字忘れに対しては、漢字を書く練習によって防ぐことができるからだ。


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