中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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重要・必要・大切という表現

 「だから、何なんだ」よりも「だから、こうしよう」のほうが明快です。「重要である」「必要である」「大切である」という価値を強調する表現が使われることがあります。しかし、重要・必要・大切と書かれた文を注意して読むと、読者に行動を期待していることがわかります。

 ということは、重要・必要・大切と書かなくてもよいのではないでしょうか。このことを新聞・本・意見の例で検証してみました。その結果、重要・必要・大切を動作表現に書き直すことによって、読者に行動を伝えることができることがわかりました。

1.新聞
 つぎの文章は、新聞に読者が投稿したもので、最後の段落に書かれています〔1〕。しかし、 「重要だと(自分は)思う」ことが最も伝えたいことになっています。本来の目的は、「実績をしっかり見極めていこう」と読者に行動を促すことなので、「見極めていこう」に直せます。

 若い世代の私たちも、有権者としての自覚を持ち、各政党のマニフェスト、実績をしっかり見極めていくことが重要だと思う。 → 見極めていこう。

2.本
 つぎの文章は、小論文の書き方の本に書かれています〔2〕。「必要がある」を「しよう」に直せます。

 「頭」と「尾」との連結と相互バランスも一段と配慮して構成する必要がある。 → 相互バランスを考えて構成しよう。

 胴の部分は文章のなかで分量が一番多い。従って素材を羅列しただけでは平凡になってしまうので、主張の最重点である山となる部分をはっきるさせることが必要である。 → はっきりさせよう。

3.意見
 つぎの文章は、「これからの学校教育で重視したいもの」の項目に掲げられています〔3〕。「重視したいもの」という小見出しがついているので、重要・必要・大切はなくてもわかります。

 子供たちがもつ感受性や発信力など、「確かな学力」の中心になる「しなやかな心の力」を育てることを目指す必要がある。 → 目指す。

 豊かな心を育てる教育の在り方については、個人的な側面と社会的な側面の双方から考えていくことが大切である。 → 考えていく。

 小・中・高等学校を通じて人間として生きるとはどういうことかを真剣に考えられる機会を設け、計画的に学んでいけるようにする必要がある。 → 学んでいけるようにする。

 子供たちが自尊感情をもてるようにすることが重要である。 → 自尊感情をもてるようにする。

 子どもが自分の心の中に規範をもってそれに基づいて判断し行動できるようにすることが大切ではないか。 → 行動できるようにする。

 学校として子供たちの体験活動を充実するとともに、家庭や地域の生活でもその体験を生かせるようにすることが重要である。 → 生かせるようにする。


参考文献
1.読売新聞:気流 岡沢博昭 「政党の政権公約 若者は見極めて」、2007年2月27日朝刊
2.山本邦夫:読みやすく よく分かる小論文作成法、マネジメント社
3.豊かな心をはぐくむ教育の在り方に関する専門部会(第1回)における主な意見(論点ごとに整理)


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