中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
<< October 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 重要・必要・大切という表現 | 最新へ | 疑問が解けるとき >>

問題解決を述べた文章

 自然の中で遊ぶことが、小中学生のあるべき姿のようです。子どもたちは、塾・英語・水泳などの習い事によって、遊ぶ時間が少なくなっています。その一方、室内でゲームを楽しむ機会が増えています。

 あるべき姿と現実の差を問題といいます。神奈川県の中学の先生が、自然の中で遊ぶ子どもたちの本来の姿を発見し、その自然を残す活動をとおして、遊びとはどうあるべきかを述べています〔1〕。

 生徒から学んだ自然とのつきあい方
神奈川・高橋和也 (自然観察指導員)
 私は中学の教員で、科学部の顧問となったことをきっかけに生徒と野鳥観察を始め、自然というものを初めて認識するようになりました。フィールドの藤沢市大庭(おおば)ではそのころ、水田にタゲリが来たり、休耕田のアシ原にはオオヨシキリが鳴いたり、コミミズクが現われるなど、毎日、感激するような出合いがありました。しかし実は野鳥観察とは名ばかりで、生徒はいつものアシ原に着くとあっという間に消えて、ザリガニ、魚、イタチやカヤネズミを発見したり、時には泥沼に落ちたり、アシ原の中で迷子になって出られなくなったり、女の子はレンゲを摘み始めたり……なのです。休耕田とアシ原という、大人が見向きもしない自然に子どもたちがこんなに喜んで、毎日違った遊びを考え、違った発見をし、違った失敗に出合うことに感動しました。
 そんな折、大庭の休耕田が遊水地とサッカーグラウンドになると聞きました。今までの自然を残さなくてはと思い、知り合いと「大庭自然探偵団」をつくって自然紹介を始め、1万人の署名も集めました。大庭遊水地は60%が自然ゾーンとして残ることになりましたが、そのとき色々考えさせられました。今のスポーツクラブの隆盛は、少なからず環境教育に影響していると思います。強くしようという大人の使命感で、必要以上小さいころから、必要以上に長い時間サッカーや野球の練習をさせ、結果、子どもたちは時間や余裕がなく、自由に自然の中で、友だち同士で遊ぶこともなくなっているようです。野鳥観察をしていて、鳥を見ることより、そこで遊ぶことが生徒の楽しみだったという様子を見てきて、大人の意志は、極力小さくすべきだと考えるようになりました。

 この文章を問題解決でとらえてみましょう。問題は、子どもたちが夢中になれる自然の遊び場を残すことです。その解決策として、「『大庭自然探偵団』をつくって自然紹介を始め、1万人の署名も集めました」。その結果、「大庭遊水地は60%が自然ゾーンとして残ることになりました」。
 もう一つ、根本的な問題があります。大人が、必要以上にスポーツの練習を子どもたちに課すことです。この解決策として、高橋先生は「大人の意志は、極力小さくすべきだ」と、大人の意識改革を婉曲に提言しています。

参考文献
1.高橋和也:生徒から学んだ自然とのつきあい方、自然保護3・4 No.496


- | 中学からの作文・論文 ホーム | comments(0) | - | permalink

この記事に対するコメント

コメントする









中学からの作文・論文 プロセス
関連学習  コメント  メルマガ