中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
<< October 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 教育のまぐまぐ! | 最新へ | 無料ネット辞書の使い方 >>

料理の問題解決

 菜の花をおいしく食べる方法が、新聞にのっていました〔1〕。「春を味わう菜の花パスタ」と題するつぎの文章は、菜の花を使う料理の問題解決について書かれています。(段落に番号をつけました)

   春を味わう菜の花パスタ

 (前略) それまで「まずゆでる」、菜の花の調理はそれしかない、そう思いこんでいた私は、菜の花を買うために家を出た。
 おひたしや煮びたしにする場合、菜の花はゆでるとおいしい。しかしパスタの具材にしたときに、表面がクタッとなってしまい、パスタの食感と合わないような気がして、味はおいしいけど食感がね、といつも少々不満足だった。炒めたらパスタ料理問題は解決するんじゃなかろうか、そう思ったのだ。
 花のついている先端部分をつまみ取る。葉を一枚ずつにする。残った葉の部分を斜め切りする。フライパンにオリーブオイルとスライスしたニンニクを入れて熱し、ニンニクの香りが出てきたら菜の花と塩、コショウ、パスタのゆで汁を少量加えて30秒ほど炒める。ゆでたてパスタ、細切りにした生ハムとパルメザンチーズを加えて和(あ)える。
 ショリッとした菜の花とパスタの食感はとてもいい具合に調和している。そこに菜の花のほろ苦さとチーズの香りとうま味、生ハムの塩味が加わって、イタリアと日本の春が融合したようなおいしさが現われたのである。
 太さの違う3種類のパスタで実験してみたところ、細麺のカペッリーニがおいしいと感じた。太麺だと菜の花の存在が希薄になってしまうのだ。菜の花もカペッリーニも、はかない存在感という点でどこか似かよっているからだろうか。
 この調理に技は不要。手際よく敏速にやれば必ず成功する。

 この文章は、問題解決が時間順にわかり、様子がよく伝わり、親しみのもてる内容になっています。

1.問題解決が書かれている
は、問題への導入になっています。
は、菜の花を「ゆでる」という従来の調理法と、クタッとなる問題を提起しています。これに対し、「炒める」ことによってこの問題を解決できるだろう、という見込み(仮説)を提示しています。
は、オリーブオイルを使った調理方法が書かれています。
は、食感や味について、結果が書かれています。
は、追加実験をして、結果を考察しています。
は、「炒める」調理法の結論が書かれています。

2.時間順になっている
 問題提起、解決案、実験方法、結果、考察、結論へと、行動と思考の順序が時間順に書かれています。時間順によって、イメージしやすく、理解しやすくなっています。また、「炒める」とどうなるだろうと興味がわき、先を読みたくなります。

3.様子が伝わってくる
 「クタッ」、「ショリッ」から、様子や音がイメージできます。ただし、直接表現の擬態語や擬声語と比べ、よくできた比喩は各人各様に想像できます。
 おいしさが、形容語や副詞を使わずに比喩で表現されています。
「そこに菜の花のほろ苦さとチーズの香りとうま味、生ハムの塩味が加わって、イタリアと日本の春が融合したようなおいしさが現われたのである」。

4.思ったことに親しみがもてる
 話しことばで思ったことが書かれているので、親しみを覚えるのではないでしょうか。
「菜の花の調理はそれしかない、そう思いこんでいた私は」
「味はおいしいけど食感がね、といつも少々不満足だった」
「炒めたらパスタ料理問題は解決するんじゃなかろうか、そう思ったのだ」


参考文献
〔1〕読売新聞:「こぐれひでこ の おいしい画帳」、2007年3月15日夕刊


- | 中学からの作文・論文 ホーム | comments(0) | - | permalink

この記事に対するコメント

コメントする









中学からの作文・論文 プロセス
関連学習  コメント  メルマガ