中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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文末から時空をこえて

 色とりどりの風景が広がり、鳥のさえずりが聞こえてくるかのようです。文末の時制と歯切れのよさによって、生き生きとした情景が浮かびあがります。あたかも過去のできごとが、今起きているかのように。

 このような紀行文が新聞にのっていました〔1〕。

 再び青春を満喫
斉藤 宏遠 61
 「青春18きっぷ」を手に、各駅停車の旅に出た。房総半島をぐるっと一周する気ままな日帰り旅だ。
 都心を離れると、乗り降りする人も減り、車内はまばらになっていく。それだけで旅の気分が広がる。
 車窓からは、黄色に輝く菜の花が右に左にと広がり、目を楽しませる。時折、太平洋の大海原が見える。青さが鮮やかだ。
 途中、無人駅で降りた。静かなホームにウグイスのさえずりが聞こえてくる。遠い昔、ふる里で遊んだころが懐かしく思い浮かぶ。時のたつのも忘れ、思い出にふけった。
 現役時代にはできなかったゆったりした時間を持てて、しみじみ幸せを感じた。定年1年生になってまだ日は浅い。もう一度、青春のころに帰って、人生を見つめ直す機会だと思う。

 旅の時制が人生と重なっています。これから、この文章の書き方を調べてみましょう。

 五つの段落は、旅立ち ⇔垢里茲Δ広↓ぁ∋廚辰燭海鉢イら構成されています。

 文末の時制は、過去か現在になっています。
 嵶垢暴个拭廖過去)→「気ままな日帰り旅だ」(現在)
◆屬泙个蕕砲覆辰討い」(現在)→「旅の気分が広がる」(現在)
「楽しませる」(現在)→「見える」(現在)→「鮮やかだ」(現在)
ぁ峭澆蠅拭(過去)→「聞こえてくる」(現在)→「思い浮かぶ」(現在)→「思い出にふけった」(過去
ァ峭せを感じた」(過去)→「日は浅い」(現在)→「機会だと思う」(現在)

 時空をこえた紀行文です。旅立ち,撚甬遒縫織ぅ爛好螢奪廚靴泙后タイムスリップした旅のようすが現在形↓で進行します。い硫甬邨繊峭澆蠅拭廚脳賁未変わり、「思い出にふけった」あと、現在に帰還します。旅を終えたイ任蓮過去から現在、そして未来へと思いがつながっています。


参考文献
1.読売新聞: 気流 「再び青春を満喫」(斉藤宏遠)、2007年4月8日朝刊


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