中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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形容する文章

 形容によって情景を表した文章を紹介します。形容詞や副詞は主観をともなうので、できるだけ名詞や動詞に代えて表現しましょう、といわれます。つぎの文章は形容する言葉が多用されていますが、情景が浮かびます。なぜでしょう。

 くの字に広がったツルの編隊が、八000メ−トルを越すマナスルの上空を、神秘的な線模様となって飛来していく。蒼空に白いツルの隊列が、乱れたかと思うと、また見事なくの字になり、鮮やかな白い線を描いて、はるかな高い峰よりもさらに高く飛んでいく。息をのむような感動的な光景だった。
(長尾三郎 『エベレストに死す 天才クラーマー加藤保男』 講談社文庫)
 
 形容詞、形容動詞、形容表現に下線をつけてみます。字数にして文章の2割が形容詞・形容動詞で、2割が形容表現です。

 くの字に広がったツルの編隊が、八000メ−トルを越すマナスルの上空を、神秘的な線模様となって飛来していく。蒼空に白いツルの隊列が、乱れたかと思うと、また見事なくの字になり、鮮やかな白い線を描いて、はるかな高い峰よりもさらに高く飛んでいく。息をのむような感動的な光景だった。

形容詞   白い、高い
形容動詞 神秘的な、見事な、鮮やかな、はるかな、感動的な
形容表現 くの字に広がった、八000メ−トルを越す、息をのむような

 情景が浮かぶ理由は、単独ではなく、つながりで形容しているからです。
1.形容する裏づけがある
 「はるかな高い峰」は「八000メ−トルを越すマナスル」のことです。「神秘的な線模様」は、「見事なくの字」や「鮮やかな白い線」のことです。
2.形容する言葉を連ねている
 「鮮やかな白い線」、「はるかな高い峰」」、「息をのむような感動的な光景」。
3.形容詞・形容動詞を使わないで形容している
 「くの字に広がった」、「八000メ−トルを越す」。

 この文章は、副詞についても配慮がなされています。「神秘的な線模様となって飛来していく」ようすがわかります。


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