中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
<< December 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< プロジェクトの観点 | 最新へ | 花を使った表現 >>

プロジェクト計画

 文明学者の梅棹忠夫さん(87)は、「リーダーシップを学んだのも登山でした」と述べています〔1〕。

 山は自然科学の宝庫ですよ。動物や植物、気象、地形、歴史、何でも含む。山の経験は文明の考察にも役立ちます。このごろ若い人が山に行かなくなっているのは残念です。登山は人間関係も培います。私がたくさん友人を作り、リーダーシップを学んだのも登山でした。私の人生は山が原点です。

 さて、部活の先生から、課題が与えられました。「リーダーとなって、メンバー5人と富士山に登り、影富士を撮影してくる」、というものです。

 実行にあたり、プロジェクト計画書を作成してみましょう。作業範囲からリスクまで、八つの観点で計画し、それらを統合すると計画ができます。計画書は、専門家をいれてレビュー(確認・点検)をします。不備があれば改善し、計画の承認を得ます。

 影富士撮影 プロジェクト計画書

1.作業範囲
 目標: 富士山頂に登り、影富士を撮影する。
      プロジェクト報告書を作成する。

2.スケジュール
 1泊2日(予備1日)。
 1日目: 駅に集合する。→駅から5合目までバスで行く。→山を登る。→8合目の小屋に泊まる。
 2日目: →夜中に出発する。→登頂する。→カメラを設置する。→ご来光を待つ。→影富士を撮影する。→食事をする。→下山する。→駅行きのバスに乗る。→駅で解散する。

3.見積・予算
 自己負担(交通費、宿泊費、食事)
 学校負担
  貸し出し:カメラ・三脚、医薬品
  購入:酸素ボンベ

4.品質計画
 デジカメを使い、鮮明な画像にする。
 零度近くで作動するカメラ・電池を使う。
 しっかりした三脚を使用する。

5.組織・要員
 リーダー(A)
 サブリーダー(B)
 会計(C)、記録(D)、撮影(E、F)
 在宅連絡員(G)
 血液型と緊急連絡先

6.伝達計画
 緊急連絡用に各自携帯電話を持つ。
 登山開始と終了を在宅連絡員に連絡する。
 
7.調達
 個人装備: ザック、食糧、水、食器、携帯電話、地図、磁石、雨具、着替えなど
 共同装備: カメラ、三脚(E、F)、医薬品(C)、ストーブ(A)、鍋(B)
         酸素ボンベ(C)

8.リスク対策
 実施日: 候補日を3案用意し、実施日を一つに決めない。
 予備日: 不測の事態に備え、予備日を1日もつ。
 実施の判断: 天候不良時の中止は、前日の22時までにリーダーが連絡する。
 駅集合遅れ: 1本早い電車に乗る。緊急時は携帯でリーダーに連絡する。
 落石: 落石の恐れのある場所で休憩しない。
 高山病: 携帯の酸素ボンベを持つ。
 飲料水: 2日分用意する。宿泊小屋で買えないことあり。雪を食べない。
 日差し: 日中は日差しが強い。サングラス、長袖で予防する。
 防寒: 明け方は氷が張るほど寒い。雨具・手袋・厚手の靴下を用意する。
 緊急避難路: 山頂、8、7合目の小屋を結び、往路をもどる。

補足資料
 経路図
 費用詳細
 過去の事例

立ち上げ 計画 実行 統制 終結
統 合 × 計画立案 計画実行 変更管理 ×
範 囲 開始承認 作業範囲 成果物検収 作業変更 ×
時 間 × スケジュール × 進捗管理 ×
費 用 × 見積・予算 × 費用管理 ×
品 質 × 品質計画 品質保証 品質管理 ×
組 織 × 組織・要員調達 チーム育成 × ×
伝 達 × 伝達計画 情報配布 進捗報告 完了手続
調 達 × 調達・引合計画 引合・契約 × 契約完了
リスク × リスク特定・対策 × リスク管理 ×


参考文献
1.読売新聞 2007年9月12日朝刊 「足で切り開いた世界史観」


- | 中学からの作文・論文 ホーム | comments(0) | - | permalink

この記事に対するコメント

コメントする









中学からの作文・論文 プロセス
関連学習  コメント  メルマガ