中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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抽象する

 スペインで、ピカソのゲルニカを見たことがある。後日、ある会社のロビーで、初期の作品群を見る機会があった。人物を精密に写生したいくつものスケッチが、ゲルニカの下地になっていることが分かった。

 ピカソの絵は抽象絵画といわれる。「抽象的」は、漠然とした、よくわからない、といった意味でとらえられることが多い。写生的・具体的・具象的とは反対である。

 彼の絵は、抽象的な絵画ではなく、「抽象した絵画」ではないだろうか。抽象は、比較によって共通部分や重要な部分を取り出すことをいう。これによって、省略と強調ができる。しかも、根底には精確な写生の技術がある。

 ゲルニカでは、人や牛馬の顔が抽象されている。人の表情には、悲しみや苦しみが際立つ。牛の虚脱感、馬の驚きも伝わる。

 絵画にかぎらない。抽象によって言葉をつくることができる。たとえば、サクラ・マツ・ツバキは、葉・枝・幹・根などから構成されている。サクラは葉が落ちるので、枝・幹・根を取り出すことができる。これらを組み立てると、「木」という言葉(概念)になる。「木は、枝・幹・根からなる植物である」。

 抽象が、絵画や言葉の世界をつくる。


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