中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
<< October 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 熟語を使った文章8 | 最新へ | 長い文を分ける3 >>

敬体と常体

 つぎの文章は、子供たちのお手柄について書かれたものです〔1〕。

 ある風の強い夜、我が家に隣接する3階建てのマンションから、子供のひどく騒ぐ声が聞こえてきました。そのマンションの通路ではいつも子供たちが遊んでいるので、しばらくは無視していました。
 しかし、いつまでたっても声は収まらず、激しくなる一方です。私はいよいよ我慢できなくなり窓を開けてみると、数人の小学生が「煙が出てる!」「消化器貸して!」と叫んでいるではありませんか。マンションの一室が火事だったのです。
 間もなく消防車が来て、幸いにも火元の部屋の一部を焦がしただけで、けが人もなく火事は消し止められました。子供たちのお手柄でした。 (後略)

 文末は「です」「ます」の敬体が使われています。これを、「だ」「である」の常体にしてみます。

 ある風の強い夜、我が家に隣接する3階建てのマンションから、子供のひどく騒ぐ声が聞こえてきた。そのマンションの通路ではいつも子供たちが遊んでいるので、しばらくは無視していた。
 しかし、いつまでたっても声は収まらず、激しくなる一方だ。私はいよいよ我慢できなくなり窓を開けてみると、数人の小学生が「煙が出てる!」「消化器貸して!」と叫んでいるではないか。マンションの一室が火事だったのだ。
 間もなく消防車が来て、幸いにも火元の部屋の一部を焦がしただけで、けが人もなく火事は消し止められた。子供たちのお手柄だった。 (後略)

 この内容の場合、敬体と常体のどちらが適切でしょうか。原文は敬体ですが、常体が向いていると考えることができます。たしかに敬体のほうが、ていねいな印象を受けますが、もどかしさも感じさせます。一方、常体にすると場面の展開が速く、緊迫した様子が伝わってきます。もたつかず、歯切れがよいからです。

(参考)
敬体 (です・ます) 常体 (だ・である)
受ける感じ やわらかい
やさしい
あたたかい
ていねいな
へりくだった
かたい
むずかしい
つめたい
軽快な
おうへいな
使う場面 話す
説明する
知らせる
考える
書く
使う文書 小学生低学年の作文
説明、お知らせ
論文、記録、報告書、
仕事の文書、随筆ほか


参考文献
1.読売新聞 2007年11月27日朝刊 気流 「火事を知らせた子供たちに感謝」 荒川ゆかり 44


- | 中学からの作文・論文 ホーム | comments(0) | - | permalink

この記事に対するコメント

コメントする









中学からの作文・論文 プロセス
関連学習  コメント  メルマガ