中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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文末の変化

 つぎの文章を読み、練習のために、文末に変化をつけてみましょう。九つの文が全て「た。」で終わっています。

 京都市学校歴史博物館を訪ねた。開催中の「学校のたからもの」展を見たかった。
 古い町家の残る裏通りに、博物館はあった。閉校になった小学校の旧校舎を活用していた。足を踏み入れ、息をのんだ。美術史に名を刻む大家、巨匠の作品がずらりと並んでいた。
 洋画の梅原龍三郎作の「松とベスビオ」があった。市内の染物の町で育った梅原は、卒業した小学校の50周年記念に、この絵を寄贈した。日本画の富岡鉄斎作の「魁星之図」もあった。中国で、科学に合格するように祈った星をテーマにしていた。

 「文末は同じ言葉にならないほうがよい」と一般に言われています。変化があるほうが、読んでいて気持ちがいいからでしょう。かといって、無秩序に文末を変えると、時制がわかりにくくなる可能性があります。

答え












答え
 文末に変化をつけるため、過去形・現在形の使い分けの例を示します。なお、疑問・否定・推量も変化をつくりますが、ここでは扱いません。
 ・出来事を過去形、考えを現在形 (例1)
 ・過去の場面の入り口で過去形、そのあと現在形 (例2、例3)
 ・すべて現在形 (例4)

例1:
 出来事を過去形、考えを現在形にする。「寄贈した」は実際の確認が難しいので、「寄贈したという」に変えている。

 京都市学校歴史博物館を訪ねた。開催中の「学校のたからもの」展を見たかったからだ
 古い町家の残る裏通りに、博物館はあった。閉校になった小学校の旧校舎を活用している。足を踏み入れ、息をのんだ。美術史に名を刻む大家、巨匠の作品がずらりと並んでいた。
 洋画の梅原龍三郎作の「松とベスビオ」があった。市内の染物の町で育った梅原は、卒業した小学校の50周年記念に、この絵を寄贈したという。日本画の富岡鉄斎作の「魁星之図」もあった。中国で、科学に合格するように祈った星をテーマにしている

例2:
 各段落で、過去の場面に移ったときに過去形にし、移った時点から現在形にする。

 京都市学校歴史博物館を訪ねた。開催中の「学校のたからもの」展を見たかったからだ。
 古い町家の残る裏通りに、博物館はあった。閉校になった小学校の旧校舎を活用している。足を踏み入れ、息をのむ。美術史に名を刻む大家、巨匠の作品がずらりと並んでいる。
 洋画の梅原龍三郎作の「松とベスビオ」があった。市内の染物の町で育った梅原は、卒業した小学校の50周年記念に、この絵を寄贈したという。日本画の富岡鉄斎作の「魁星之図」もある。中国で、科学に合格するように祈った星をテーマにしている。

例3:
 過去の場面に過去形で一度移ったあとは、現在形にする。

 京都市学校歴史博物館を訪ねた。開催中の「学校のたからもの」展を見るためだ。
 古い町家の残る裏通りに、博物館はある。閉校になった小学校の旧校舎を活用している。足を踏み入れ、息をのむ。美術史に名を刻む大家、巨匠の作品がずらりと並ぶ。
 洋画の梅原龍三郎作の「松とベスビオ」がある。市内の染物の町で育った梅原は、卒業した小学校の50周年記念に、この絵を寄贈したという。日本画の富岡鉄斎作の「魁星之図」もある。中国で、科学に合格するように祈った星をテーマにしている。

例4:
 すべて現在形にする。

 京都市学校歴史博物館を訪ねる。開催中の「学校のたからもの」展を見るためだ。
 古い町家の残る裏通りに、博物館はある。閉校になった小学校の旧校舎を活用している。足を踏み入れ、息をのむ。美術史に名を刻む大家、巨匠の作品がずらりと並ぶ。
 洋画の梅原龍三郎作の「松とベスビオ」がある。市内の染物の町で育った梅原は、卒業した小学校の50周年記念に、この絵を寄贈したという。日本画の富岡鉄斎作の「魁星之図」もある。中国で、科学に合格するように祈った星をテーマにしている。


参考文献
読売新聞 2008年6月21日朝刊 教育現論「学校の過去、現在、未来」


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