中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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古文の言葉17

 次の古文を読んで、問いに答えてみましょう。

 山々の奥には山人住めり。栃内村和野の佐々木嘉兵衛といふ人は今も七十余にて生存せり。この翁若かりし頃猟をして山奥に入りしに、遥(はる)かなる岩の上に美しき女一人ありて、長き黒髪を梳(くしけづ)りてゐたり。顔の色きはめて白し。不敵の男なればたゞちに銃を差し向けて打ち放せしに弾に応じて倒れたり。そこに馳せ付けてみれば、身の丈(たけ)高き女にて、解きたる黒髪はまたその丈よりも長かりき。後の験(しるし)にせばやと思ひてその髪をいさゝか切り取り、これを綰(わが)ねて懐に入れ、やがて家路に向ひしに、道の程にて耐へがたく睡眠を催しければ、しばらく物陰に立寄りてまどろみたり。その間夢と現(うつつ)との境のやうなる時に、これも丈の高き男一人近寄りて懐中に手を差し入れ、かの綰ねたる黒髪を取り返し立ち去るとみればたちまち睡りは覚めたり。山男なるべしといへり。

 栃内村和野 … 岩手県遠野市土淵町栃内和野。
 験(しるし) … 証拠。
 綰(わが)ねる … 曲げて輪にする。 
(柳田國男 「遠野物語 3」 より)

 この物語に出てくる「山人」(さんじん)は、黒髪の山女や、背の高い山男のことです。農耕などをしながら平地で暮らす人々にとって、自然採取などによって山で暮らす人々を見かける機会はまれで、山人は不思議な存在だったようです。

問題1 次の言葉を、現代仮名づかいに直してみましょう。
(1) たゞちに
(2) いさゝか

問題2 下線の言葉の意味を書いてみましょう。
(1) やがて
(2) 道の程にて
(3) 山男なるべし

答 え












答 え
1.
(1) ただちに
(2) いささか

2.
(1) 道の途中で 〔参考〕 道程(みちのり)
(2) すぐに
(3) 山男にちがいない


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