中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
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相関関係のトリック

 つぎの文章は、NIE(教育に新聞を)について書かれています。練習のため、下線部の(1)(2)を言い換えてみましょう。

 (国際学習度到達度調査 PISAで)日本の順位が最も高かった2000年の調査では、(1)新聞を読む機会が多いほど、読解力が高いという傾向が示された。「ほとんど読まない」という生徒と「週に数回読む」生徒との得点差は30点以上。学力世界一として名高いフィンランドは50点以上の得点差があった。新聞を読むことと、読解力は深く関係しているのである。
 こうした傾向は、文部科学省が昨年実施した「全国学力・学習状況調査」(小6・中3対象)にもうかがえる。「新聞やテレビのニュースに関心がありますか」という質問への回答と、正解率には相関関係があった。「関心がある」と答えた小中学生と「関心がない」と回答した小中学生との正答率は、知識の活用を問う問題で、小学生は国語・算数とも15%以上、中学生は国語で15%以上、数学でも10%以上の差があった。(2)世の中の出来事に関心を持っている子どもは、そうでない子どもに比して正答率が高いのである。
(読売新聞 2009年3月12日朝刊 「子供の能力 新聞で伸ばす」より)

(ヒント)
(1)は、新聞を読む機会数と読解力の相関関係に基づいています。
(2)は、ニュースに対する関心の高さと正答率の相関関係に基づいています。

答 え












答えの例
(1) 読解力が高い生徒ほど、新聞を読む機会が多い

(2) 正答率が高い子どもは、そうでない子どもに比して世の中の出来事に関心を持っている

(解説)
 相関関係(A,B)は、AとBの対応傾向を表します。「Aが増加するほど、Bが増加する」といった傾向(A−B)は、(B−A)でとらえても同じです。
 したがって、「新聞を読む機会が多いほど、読解力は高い」は、「読解力が高いほど、新聞を読む機会が多い」と同じです。

 相関関係のトリック

 相関関係からは、「Aの原因によって、Bの結果になる」という因果関係は分かりません。(A→B)は言えないのです。同様に(B→A)や(A⇔B)も言えません。つまり相関関係から、「新聞を読むと、読解力が高くなる」、「ニュースに関心を持つと、知識活用の正答率が高くなる」と述べることは誤りです。

 しかし、「新聞を読む機会が多いほど、読解力が高い」と書いてあると、「新聞を読むと、読解力が高くなる」と勘違いしそうですね。


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