中学からの作文・論文

作文・論文を書くための本質化・論理構成・文章表現。
(基礎知識: ことわざ・慣用句、三字・四字熟語、古文、漢字)
<< November 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 古文の言葉43 | 最新へ | 熟語を使った文章89 >>

本質と抽象・一般化

 科学フォーラム福岡で、ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英京都産業大学教授が基調講演をしました。その内容が新聞に掲載されています。

 私は物理学者で、あらゆる事柄を物質から説明できると考えている。自然科学の目的は、人間がいようがいまいが存在する法則を見つけていくことだと思う。 (略) 
 ティコ・ブラーエが多くの天文観測を行い、その記録を分析したヨハネス・ケプラーが惑星の動きを説明する三つの法則を発見した。これらを基に、アイザック・ニュートンは万有引力の法則を導き出し、あらゆる物体の動きを計算できるようになった。
 これは天体という「現象」から、ケプラーの法則という「実態的」な段階を通り、ニュートン力学という「本質的」な理論に発展した例だ。ニュートン力学は、相対性理論の入り口にもなった。
 創造的な力とは、今必要なもの、次にくるべきものを想像し、実現することだと思う。成功することも失敗することもあるが、新しいものを生み出していく。
 この作業で大切なのは、過去に起きたことを抽象化し、本質的なものを見抜くこと。具体的なものにとらわれてはいけない。 (略)
 後で見れば簡単でも、未知のものを探る過程では、具体的なものが見えすぎて他の可能性が見えにくい。それを突破するのが抽象化、一般化だ。 (後略)
(読売新聞 2009年10月16日朝刊 「先入観排し 本質に迫れ」)

 講演では、現象を抽象化・一般化し、本質を見抜くことの大切さが述べられています。本質とは、不可欠で基本的で重要な性質・要素・関係をいいます(参考: 本質化の方法)。抽象とは、比較によって共通部分を取り出すことです。一般化とは、共通部分を一つの考えにまとめることです。

 三角形を例に、抽象・一般化によって本質を見つけてみましょう。
1.現象
 角度や辺が異なる三つの直角三角形があります。

 本質化1 現象
2.抽象
 共通する辺で三角形を表し、辺の関係を調べます。

 本質化2 抽象

 5
+5    5.2+3    4+3=5

3.一般化
 直角三角形の斜辺を c 、残りの辺を a 、 b とすると、
 a+b=c で表すことができます。

         本質化3 一般化

 a+b=c は、三平方の定理またはピタゴラスの定理と呼ばれています。直角三角形において、不可欠で基本的で重要な性質・関係です。


- | 中学からの作文・論文 ホーム | comments(0) | - | permalink

この記事に対するコメント

コメントする









中学からの作文・論文 プロセス
関連学習  コメント  メルマガ